葬儀代(葬式費用)の支払いは誰がするのですか?
- 2024.01.31
葬儀費用について法律の定めはなく、裁判例は分かれています。
具体的には、
①喪主が負担すべきとする裁判例(東京地裁昭和61年1月28日判決等)、
②法定相続分に応じて相続人が負担すべきとする裁判例(東京高裁昭和30年9月5日決定)、
③相続財産から負担すべきとする裁判例(東京地裁昭和59年7月12日判決)、
④条理・慣習により決まるとする裁判例(東京地裁平成6年1月17日判決)等があります。
一般的には、葬儀費用は相続発生後に生じたものであって相続(遺産分割審判)の対象ではなく、喪主が自己の判断で発生させたものとして、喪主が負担すべきと判断されるケースが多いです。 ただ、話合いで解決する場合は、公平の観点から、相続分に応じて分担するケースもよく見られます。その場合は、葬儀費用から香典を差し引いた額を分担することが多いです。
この記事を担当した弁護士
堺鳳法律事務所
代表弁護士
笹倉拓人
保有資格弁護士、税理士、宅建士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、M&Aシニアエキスパート
専門分野相続|不動産|離婚
経歴神戸大学経営学部 卒業|大阪市立大学法科大学院 修了|2012年:弁護士登録(65期)|大手法律事務所勤務を経て2018年10月に堺鳳法律事務所設立