葬儀代(葬式費用)の支払いは誰がするのですか?
- 2021.06.24

葬儀費用について法律の定めはなく、裁判例は分かれています。
具体的には、
①喪主が負担すべきとする裁判例(東京地裁昭和61年1月28日判決等)
②法定相続分に応じて相続人が負担すべきとする裁判例(東京高裁昭和30年9月5日決定)
③相続財産から負担すべきとする裁判例(東京地裁昭和59年7月12日判決)
④条理・慣習により決まるとする裁判例(東京地裁平成6年1月17日判決)
等があります。
一般的には、葬儀費用は相続発生後に生じたものであって相続(遺産分割審判)の対象ではなく、喪主が自己の判断で発生させたものとして、喪主が負担すべきと判断されるケースが多いです。 ただ、話合いで解決する場合は、公平の観点から、相続分に応じて分担するケースもよく見られます。
その場合は、葬儀費用から香典を差し引いた額を分担することが多いです。
この記事を担当した弁護士

堺鳳法律事務所
代表弁護士
笹倉拓人
保有資格所属弁護士会 大阪弁護士会 登録番号 No.46400 AFP(ファイナンシャルプランナー)宅地建物取引士 M&Aシニアエキスパート
専門分野相続分野 不動産分野 離婚分野
経歴2006年3月:神戸大学経営学部 卒業 2009年3月:大阪市立大学法科大学院 修了 2012年12月:弁護士登録(第65期) 弁護士法人ベリーベスト法律事務所、弁護士法人古川・片田総合法律事務所にて勤務 2018年10月:堺鳳法律事務所設立